話題の懐石料理店で大分フェア開催
Shibumi
その店が「ダウンタウンにある注目の日本食レストラン」として話題になったのは、2016年にオープンして間もなくのことだった。ジョナサン・ゴールドが選んだ「101 Best restaurants 2016」では第2位に選出された、デビッド・シュロッサー(David Schlosser)さんがオーナーシェフを務める渋味だ。
最初に訪れたのは、大分県の物産を使ってデビッドさんが腕を振るったJETROのイベントが開催された2016年9月。再開発が進むロサンゼルスのダウンタウン地区にあり、ビルの一角にある同店には目立つ看板も掲げられていない。ロケーションといい、外観といい、料理を目当てに訪れる客によって支持されている隠れ家的な店だという印象だ。しかし、前述のように、京都でも料理人経験があるデビッドさんの手腕が評価され、ひっそりと隠れているわけにはいかないほどに多くのメディアで取り上げられてきた。
デビッドさんはカリフォルニアのサンタモニカ生まれ。日本料理に興味を持ったきっかけを次のように語る。「カリフォルニアにはもともと健康志向の人が多く、私自身も非常に健康的な食生活を送ってきました。2000年にアジア各地を旅行した時に、日本に立ち寄り、私にとっては非常に特別な場所だという強い印象を持ちました。特に、日本で巡り会った人々、禅、そして食に深い感銘を受けました」
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また、豊後牛に添えられた柚子胡椒も大分県産。肉の旨みを絶妙に引き立てていた。大分県の焼酎ブランド、「いいちこ」をカボス果汁で割った、爽やかな特製カクテルも振る舞われた。
デビッドさんは、2017年の大分フェアを踏まえて、2018年にも「今度は関アジ、関サバ、そして再び豊後牛を使ったレシピを提供したい」と再度の開催に意欲を見せている。その前に生産現場の視察を目的に、大分県を訪問する計画も持ち上がっているとのことだ。
(取材時期 2017年12月)
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